「竹の各部にはその部しかできないことを全うしている」
湯煙と檜の香りに包まれた空間。
何も考えたくない空間。
目に入っている、何か美しいものをただ見つめて考えるだけの時間。
無限を感じられる時間。
そんな時間の中、僕の目に、目の前の竹林が目に入った。
鳥の囀りが、耳に届くような空間は経験上ここしか存在時ないくらい静かな場所だった。
そんな時間を過ごしている時に、目の前の竹が気になった。
竹は美しい。
栄養を作ることはできるが、全体を支えることができない葉っぱ。
水分を保持し、全体を支えることはできるが、栄養を作ることができない幹。
幹以上に全体を支え、水分を吸収することはできるが、水を保持したり栄養を作ることはできない根。
実はそれぞれ役割が決まっている。
そして、それぞれが与えられた役割を果たしている。一つでも欠けてしまうと、それは竹としての生命機能を失ってしまう。
竹は人間以上にできることとできないことを分別して、一つの美しい姿と形を創っているのだ。
僕は、前から全て自分でする人だった。
ブログの企画出し、執筆、メンテナンス。
今まではできたことだった。
しかし、時間と共に、アイデアが浮かばなくなってくる。
そうなった時に、いつも自分をダメだと思っていた。
でもそうじゃない。人と会うことで新しい考えが紡ぎ出され、このような竹というワードだけでこんなに思考を巡らすことができる。
これからも自分を信じたい。
ダメだと思ったら、一回思考を停止して、竹のように自分のできることに着手するのが良いのかもしれない。
湯煙と檜の香りが、僕の肺を隅々まで浄化してくれるように、思考ノイズも除去できる空間を自分のここの中に作っておきたい。
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